KK's Room

    私の、仕事・趣味・興味・思考を記録しておく場所にしています。2010年2月27日から開設しました。初回だけ、「0:初めまして」シリーズをお読いただけるとありがたいです。

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    人生を変えた言葉「設計とは最適化」

    2010.03.04

    category : 2.1 シミュレーションと最適化

    スーパーコンピュータ会社に勤務していた頃、社長と元N自動車専務のM氏との会食の場に同席する機会があった。当時私は、N自動車担当のSEというだけで現場代表的に末席にいただけであるが、その場の誰かが、話題が途切れたところで”設計とは何ですか?”という恐ろしい質問をしたのをはっきりと覚えている。

    M氏といえば自動車業界で尊敬を集めておられる自動車設計の第一人者の方であったから、M氏の専門的な回答へ対等にフォローする会話を誰もできるはずもなく、後先かんがえないその不用意な質問に、全員の食事の手が止まってしまった。(人は都合のいいことを忘れるから、もしかするとその質問をしたのは、私だったかもしれないという恐ろしい思いもよぎるのだが、だれかは本当に忘れてしまった。)

    さらに、M氏も質問後、食事の手を止めただけでなく1分間近く黙ってしまったものだから、皆”M氏の機嫌を損ねてしまった”と内心思い、益々場が凍りついてしまい、どうしたものか、と皆がハラハラしているうちに、おもむろにM氏が語った一言が、「設計とは最適化」であった。

    彼は、機嫌を損ねたわけではなく、我々自動車設計のしろうとを前にして分かりやすい言葉を探そうと、1分間真剣にその回答を熟考していたのであった。

    私は2つの意味でこのときの情景が忘れ難い。一つには、どのような場であろうと真摯な回答をするというM氏の技術者としての誠実さである。こういう人間的に深い方だから部下にも誰にでも尊敬される第一級の技術者なのだと、理解した。二つ目は、本質的でかつ含蓄に富むそのシンプルな回答そのものである。

    設計を議論する際の最適化ということばは、ともすれば、数学的な意味での”唯一絶対の最適解“という狭い意味での最適と解釈される場合も多く、甚だ誤解を招く用語ではあるが、本来、最適の定義は、条件により多様であり、唯一絶対を意味しない。

    まさに、それゆえに、「設計とは最適化」という一言は、複雑・多様な設計条件のもとで”可能な限り適正な設計解“を見つけたいという、設計者の夢を示しているといえよう。さらには、重量最小、性能最大といった単目的問題だけではなく、トレードオフ性を持つ多目的問題、ロバスト性や信頼性、コストや製造性、デザイン、感性的魅力なども含めた総合的な最適性を、設計者は目指しているということを、M氏は一言で表したかったのだと理解する。私は、このときに「最適化」という言葉にM氏が思いを込めた意味以上の、思いや解釈を経験したことがない。それほどに、M氏の設計人生を表するかのような深い言葉に感じられた、素晴らしい一言だったのだ。

    その場での私の理解は上に書いたようにきれいに整理されてはいなかったけれども、直観的に「設計とは最適化」という言葉は自分にとって本質的に重要だと感じられ、強烈に私の頭に残った。以後何かにつけこの言葉がよぎり、「設計最適化」を実現するためのしくみやソフトへと関心が傾いていき、情報収集しているうちに、Isightという製品を紹介してくれたのが、NASAの著名な最適設計研究者であったDr. Hiro Mであった。奇しくも同じ名字の二人目のMさんである。

    同じ言葉を別な場で別な人から聞いていたとしたら、さも当たり前すぎて右から左に聞き流していたかもしれないが、先のような状況でのM氏の言葉であったから、私にとって仕事人生のターニングポイントになった言葉になったのだった。

    M氏は、その場にいた1技術者に多大な影響を与えたということは全く意識もされなかっただろうし、すでにお亡くなりになっているので、感謝のメッセージをお伝えする機会は永遠になくなったわけだが、私には一言で人に影響を与えうる人物に会えたというだけでも忘れ難い思い出である。優秀な技術者はいい製品を作るが、超優秀な技術者は人を作るというようなことを、どこかで読んだ覚えがある。実感である。

    (筆者注:N自動車のM氏と書かざるを得ないのが残念。ブログであるからどのように解釈引用されるかわからないので、本名の開示は控えさせていただいた。)


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                                 今日の1枚
    「ネムネム」はとても活動的なリスだったけれども、たまに、ふっと、”憂い”のある表情を見せた。こういうときは、触ってもじーっとしていて、人間よりもよっぽど人生(リス生)のことを真剣に考えてでもいるかのようだった。

    - Nikon D100 -
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    シマリス-2-2010.3.4:D100-07531 

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    tags : D100 シミュレーション 最適化 

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    私の仕事

    2010.03.03

    category : 2.1 シミュレーションと最適化

    改まってこういうタイトルで書こうとするとなかなか難しい。とはいえブログの中で書く話題は、私の仕事に関連していることが多いので、最初のテーマとして書いておかなくては。
     
    産業構造の中の位置づけでいうと、「IT産業→ソフトウエア販売業→製造業向け→設計開発・生産用途ソフトウエア販売」。主なお客様は、自動車・航空・宇宙・電機・精密・機械・化学・材料といった製造業のCAD/CAE/PDM製品を利用している部門、それと大学や研究機関。ちなみに3文字熟語は、CAD : Computer-Aided Design, CAE : Computer-Aided Engineering(いわゆるシミュレーションと同じ意味), PDM : Product Data Management。さらに、私が専門としている技術は、CAO : Computer-Aided Optimizationとか、PIDO : Process Integration & Design Optimizationとか、SLM : Simulation Lifecycle Managementなどと、呼ばれている分野になる。IT業界は略語が多すぎるのが、困りものだ。
    製造業界向けIT産業の世界では、製品設計において”ものを作らず、実験を行わず、試行錯誤せず”というのが共通の標語になっている。何を言っているのか思われるだろう。実は“(CADで)ものを作り、(シミュレーションで)実験を行い、(パラメータ設計で)多数の評価を行う“というように、ITを駆使することでバーチャルな世界で設計開発を行うということなのだ。実物ですべて設計することに比べ、格段に期間が短縮され、コストが減り、品質も高まるではないか、という世界である。
    バーチャル化が進んだとしても、まだ課題が残る。コンピュータで設計やシミュレーションをしている人たち(設計者、解析者、研究者)は、日夜繰返し計算をして、もっとよい設計をしたいというニーズを持っている。試行錯誤を減らして、効率よく結果が欲しいのだが、その作業手順は専門的でかつ複雑なので、時間と手間がかかることが多い。例えば、シミュレーション用のモデル作成、データ変更、計算機間のデータ転送、計算実行、結果評価、データベースへの保存というような一連の作業手順を想像してみてほしい。このような作業を人間の手を経ずに自動化して、効率よく仕事を行えるようにする技術は、この10年来日本でも幅広く活用され、大きな効果を上げてきた。根幹になっているSoftware Robotという概念を次のトピックとして紹介しよう。

    私は、「つなぐ技術」と称されるこの分野にそれなりの貢献してきたと自負している。普段は3文字熟語やいろいろな専門用語でいっぱいの世界だけれども、やっていることは実は常識で理解できることがほとんどである。技術の中身を知らなくても、何をやっていて、何が問題で、どんな効果が出るかは、普通の言葉で十分に説明できる。まだまだこの分野と技術は十分に認知されているとは言えず、もっと活用されている世界があるはずである。これまでお客様に説明したり、仲間と議論したり、学会で話をしたり、自分の頭の中で考えていただけだったりしてきたいろいろ話題を、このブログに記していこう。

     

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                                 今日の1枚
    冬晴れの早朝、湖面に波はない。凍てついた桟橋が早朝の静けさを引き立たせる。 

    @箱根芦ノ湖畔 - Nikon D100
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    凍-2-2010.3.3:d100-12945_edited 

    tags : シミュレーション D100 つなぐ技術 

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    目的 - このブログを見る方々に

    2010.02.28

    category : 0. 初めまして-自己紹介

    新しく物事を始めるには、まず対象者を具体的に想起することが重要だといわれる。自分にとって身近な以下の人たちのために書こう。

    • 私自身に
      自分情報を整理することでもっともありがたいのは自分自身である。そう、まずは、自分とは何者かをまとめるのが、一番最初だ。自分記録のための大きなメモ書き。

     

    • 家族に
      家族だからといって、すべての面を見せているわけではない。第一が、私が会社でどんな仕事をしてるかをほとんど知らない。説明するのも難しい。父親の学生時代はどんなだったのか、なぜこういう仕事をしているのかなどを語る機会はそれほど多くない。

     

    • 父母、妹、親戚に
      高卒後故郷を出てから、会って話したのは、何度あるだろう。せいぜいが数十回だろう。手紙も出さないし、電話もほとんどかけない。社会人になってから以降今までのことを詳しく話すことは、ほとんどなかった。

     

    • 小中高同窓生や大学の友人たちに
      親しい友人でも会うのは数年に一度になってしまっている。中学・高校の同窓会には、30年間で1-2度出たかでないかぐらいだ。自分を覚えている同窓生はもう少ないかもしれないが、実は身近に住んでいるかもしれないし、仕事での付き合いがあったかもしれない。

     

    • 以前と今の会社の同僚たちに
      会社をたくさん変わったので、会社ごとに懐かしい人たちが多い。しばらくは年賀状のやり取りをしていても、やがて途絶え、連絡も取れなくなってしまった。違う分野で活躍している人も多いだろう。特に、若いころに鍛えてくれた先輩や上司、新入生合宿した同期入社の面々とは、もう音沙汰がない。年賀状のやり取りだけで詳しい近況を伝える機会がない人たちにも。

     

    • 仕事で知り合った方々に
      きっかけは仕事でも、もっと幅広く付き合いを広げたいという感じる方々も多い。1-2回の酒の席だけで終わる場合が大半で、なかなか継続しにくい。仕事以外で会う機会を作るというのは、意外と決心がいるものだ。共通の趣味や嗜好、似たような経験などがあるかもしれないのに、お互いに知る機会がないままであることも多いのではないか。

     

    • これから知り合いになるかもしれない未知の方々に
      ITツールの影響は大きい。このHP作成のきっかけを与えてくれたものの一つは、Twitter。私がまだ知らない世の中のいろいろな世代・分野・考え・趣味の人たちと知り合いになるには、Twitterをどんどん活用しよう。ネットワークの広がりが、未知の仲間との広がりになればこれに越したことはない。 

     

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                                 今日の1枚
    先代のシマリス「ネムネム」が最初だ。とても元気な男の子だった。家じゅうの棚の上を我が物顔で散歩し、疲れると上から、我々人間をじーっと観察していたネムネム。 「シマリス-1」 - Nikon D100 -
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    シマリス-1-2010.2.28:DSC_1143 

     

    tags : D100 

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    プロフィール

    シママロ

    Author:シママロ
    名前 K.K.
    生年 1959年早生まれ
    職業 製造業向けIT産業
    業務 技術マーケティング・営業支援
    専門 Simulation, 最適設計支援,「つなぐ技術」の啓蒙
    趣味 写真, カメラ, シマリス, 科学読物, 一部の絵画, JAZZ, iPhone
    興味 ITの持続的社会への貢献, 情報価値と抽出, 芸術美&自然美&機能美
    出身 青森県八戸市
    住所 神奈川県厚木市

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